まだまだ半人前・・・・・・

おはようございます。
今朝はくるくるバスの中の一こまを書いてみようと思います。
先日の事です。夕方の便で、室ノ内停から住中の野球部の子供たち(3〜4人)が乗ってきました。みんな練習で疲れていたのでしょうね。大きな荷物を抱えて住吉台の坂は上れないでしょうし、バスで帰る事にしたようです。その内の1人が、小銭を持っていないらしく、「5000円札しか無いのです」と言うのです。回数券の販売もしていますから、5000円の両替はできたのですが、バスは小銭を用意して乗るものがマナーだと教えたかったので、あえて「5000円は両替できません。コンビニ等でくずして次のバスに乗ってください」と言うと、その子は先に回数券で乗車した子に、回数券を一枚借りて乗車してきました。ちょっと意地悪かもしれませんが、これも教育と思いあえてそういう処理をしました。
それはそれで一件落着なんですが、室ノ内の次の住吉駅前停にバスが着くと、夕方の事ですからバス停には長蛇の列ができていました。お客さんが次々と乗車してこられました。お客さんの中に住中野球部の中の子のお母さんが1人おられました。そのお母さんは美容師さんで、毎日バスに乗ってくださる方です。お母さんは息子の姿をバスの中で見つけて、「あれ、〜ちゃんも乗っていたんや」と言いました。それで他の野球部の子供たちも見つけて一言、「野球部、立ちなさい。」と言って、自分も子供たちと一緒にバスの最後尾へ移動して立ってくれました。私は、なんと強くて優しくて、常識が分かっているお母さんだなぁと感心しきり、心の中で拍手喝采しました。
一方、空いた座席に座った人と言えば、ただただ無言なんです。子供たちの善行にお礼を言うとか、一言有っても良いのになぁ、なんて思ったのですが、少なくとも子供たちから席を譲ってもらった人は3〜4人いる訳ですから、もしかして、子供たちが降りる時にお礼を言う人がいるかもしれないと思ったので、私はそのまま走って住吉台まで帰ってきました。そのお母さんと子供たちは、県住前停で降りました。私は心の中で、1人でも良いから子供たちに声を掛けてくれと思っていましたが、誰も声をかけません。仕方なく私が、「しんどいのに席を譲ってくれて有難うね」とお礼を言いました。子供たちは、『あれっ?』て顔をしまたが、すぐ笑顔で会釈して降りていきました。終点のエクセル東に到着すると、いつもの『バス端会議』が開かれていました。そこで私は先ほどの出来事を話して、「ホント、お礼を言う人が1人もいない事がいかにも情けない」と愚痴ってしまいました。子供たちが良いことをしたら素直に褒める、悪いことをしたら注意する、これが地域で子供を育てる事だと思うのです。私は親から。「子供は褒めて育てろ」と教えられました。
私の子供も褒めて育てました。もちろん叱る時はしっかりと叱りました。良きにつけ悪しきにつけ、メリハリを付けなければ子供は理解出来ないのです。
バス端会議中ではありましたが、出発の時間が来たので、バスで走り出しました。
そこで私の処理の仕方が良かったどうか、他にもっと良い処理の仕方は無かったのか反省してみました。私も、お礼の一言も言わない人達に立腹だけしていても、なにも好転しないですしね。
それで、私の処理の仕方として、車内放送で、「みなさんご覧の通り住中野球部のみんなが席を譲ってくれました。この善行に拍手で応えたいと思いますので、みなさん住中野球部の子供たちに拍手をお願いします」と放送して乗客のみんなで拍手をすれば、子供たちにも、席を譲って貰った人にもポジティブに処理ができたのではなかろうか、その方がお礼を言わない人に立腹するより数倍良かったのではなかろうか。
バスの運転をし出して1年ちょっと、まだまだ半人前だと反省しきりでした。