上がりっぱなしのお母さん(^_^;

おはようございます。
この頃は少し仕事に慣れてきました。毎日が矢の如く過ぎ去って行きます。職場のみんながそうなんですが、家族と一緒にいる時間よりも、仕事場で一緒にいる僚友と過ごす時間の方が圧倒的に長いのです。幸いにも私は子育ての時は子供と一緒にいる時間の長い仕事だったので子供らと色々話せましたが、同じ職場で子育て中の運転手なんぞは子供の寝顔しか見れないないと嘆いております。子供を教育しようにも、お話もできない状態で教育なんぞはできません。日本の社会のねじれ現象の根源は以外とこんなところに有るのかもしれませんね。私はこうやって文章を書くことを苦にしませんが、多くの人は文章を書くのが苦手なので、子供と交換日記もできないし・・・・・。決して会社が悪いとは申しません。そういう職場を選んだのはその人だし、会社がそうしなければ成り立たなくなっているのは社会や政治の責任も有ると思うのです。偽物、偽装表示、お金さえ儲かれば良いという商売人が多く出てきてるのは悲しい事ですが、仏法的に言うと、結果が有ると言うことは、その原因が必ず有るし、縁がないと結果は出ません。だからこそ、私の工夫は生活する為の必要最小限のお金を、如何に効率的に入手するかです。簡単に言いますと、概ね月々30万円くらいあれば私の場合は十分に生活ができますから、その30万円を如何にして短時間の労働で手に入れるか工夫しています。今は一日に13時間のタクシーとバスの乗務をしてなんとか手に入れることができるのですが、これとてまだまだ納得ができる状態ではありません。一日8時間の労働でこれくらいは手に入れたいのです。おしくなくばこの労働時間をもっと短縮できれば、その分他のことができるので、あくなき挑戦をしていく所存です。東京や大阪の大都会のタクシーの運転手の収入が低すぎるなんて国会でも言ってるのに、なぜ地方の郡部の運転手が30万円も稼げるのかって不思議かもしれませんが、私の僚友はだいたいそれくらいは給料を頂いています。その為にはみんな色んな工夫をして努力をするし、仲間内での情報は交換するし、仕事のシュァーもします。その一例としてですが、同じ方向で走っているタクシーを追い越してはいけないなどの暗黙の了解をちゃんと守るのです。お客様が下車するときはなるべく電話番号が入った領収書を渡して、「お帰りの際もよろしくお願いします」なんてお声がけをします。私たち土山駅待機組はお送りしたお客様は決してと言うほどお迎えには行けません。送った先には別の待機組が有るからです。それでもお声がけは欠かしません。『自利利他』だからです。
さて、タイトルのお母さんですが、常連のお客様には色々特徴の有る人がいらっしゃるのですが、このお母さんもその一人です。その女性は夕方に乗ってこられました。○○○保育園の前まで行って下さいと言って乗者してこられました。○○○保育園は私の家の近所だから場所的には知っていたのですが、女性の場合は必ずどの道を通るか尋ねるのです。いくらこっちが近道だと思って勝手に走っても、知らない道を走るとどこへ連れて行かれるのか不安がるのです。だから遠回りでもその人の知っている道を走ります。この時もそうでした。私は「どこから行きましょうか?」と尋ねると、「真っ直ぐ役場の信号まで上って下さい」と言います。そこで私は一瞬『?』です。役場は駅より南に位置しているのです。つまり南向きで走らなければいけないのに、『上って下さい』なんです。通常は『上る』のは山の方を向くことです。若しくは東向きです。この時は海の方向で南向きなのです。私は「役場の方へ行けばいいのですね?」と再確認すると、「はい、真っ直ぐ役場まで上って下さい」と仰有られるから、役場の所まで『上り』ました。役場の南の信号まで来ると、「この信号は右で良いですか?」と確認すると、その方は「はい、右に曲がって真っ直ぐ上って下さい」と仰有られます。さっきは南向きが『上る』だったのに、今度は西向きも『上る』なんです。また私は確認の為に「右折して真っ直ぐですね?」と問い直しました。その方はまた、「はい、右に曲がって真っ直ぐ上って下さい」です。まもなく目的地の近くまで来ました。私は「次の路地左ですか?」と尋ねました。○○○保育園に行くにはその路地を左折しなければ行けないのです。またその女性は、「はい、左に曲がって真っ直ぐ上って下さい」と仰有られます。また南向きで『上る』なんです。ここでやっと私は気づきました。この女性は自分が行きたい方向が『上り』なんですね。つまり『行く』と『上り』が同意語なんです。『上り』っぱなしの人なんですね。
これポジティブの見本みたいなお母さんでした。(笑)