【狡兎良狗】 狡兎良狗(こうとりょうく)

 字義どおりに解釈すると、「狡(ずる)賢い兎(うさぎ)に良い狗(いぬ)」となって、何のことやら分かりかねますね。出典の史記には、漢の高祖(劉邦)をして国士無双と言わしめた韓信が、謀反の罪を着せられたときの言葉として、「狡兎死して良狗烹(に)られ、高鳥尽きて良弓蔵(しま)われ、敵国敗れて謀臣滅ぶ」と述べたとあります。狡兎良狗は、獲物のウサギを猟犬が狩り尽くしてしまうと、猟師は最後に猟犬を煮て食ってしまう、つまり、かつて役立っていたものも、不要になれば無残にも捨て去られるという意味です。同類の四字熟語はかなり多くて、狡兎走狗(こうとそうく)、兎死狗烹(としくほう)、得兎忘蹄(とくとぼうてい)、得魚忘筌(とくぎょぼうせん)、鳥尽弓蔵(ちょうじんきゅうぞう)など、たくさんあります。
 
上記の言葉はNHKの『カンゴロンゴ』でやっていたものです。まったくもって今の世相を言い当てていると思いませんか?
企業は労働者を煮て食ってしまい、女房は主人を煮て食ってしまい、子は親を、友は得難い親友を・・・・・。