なんで目一杯行き着いてから言うてくるの・・・。

おはようございます。
昨日のことです。高校時代からの親友から電話が入りました。彼は電気工事の会社を経営しております。ご多分にもれず、不況で会社を止めようと思うのだけど、どうすればいいのかという質問です。法人だから、単に会社を辞めるだけならば、法務局の法人登記を抹消すれば良いのだけれど、会社を辞めるには、精算と倒産がある。借金が無ければ精算で事は済むのだけれど、借金がが有るのなら倒産だと答えました。もちろん借金が無いはずもなく、もう実態は火だるま。当然倒産なのですが、それで借金がチャラになるほど世の中甘くはないです。法人名義の借金には必ず代表取締役の連帯保証が付いており、結局は会社は無くなっても個人の借金として残ってしまうのです。火だるまと表現を使ったのは、回転資金に高利貸しのお金も使って、毎日矢のような催促だったらしいです。それが辛くて弁護士に相談したら、その能なし弁護士は任意整理で高利貸しの督促を止めただけです。依頼人の要求にはそれで応えれるのですが、そんなもの一時しのぎ、その場逃れにしか過ぎないのです。彼に残された道は破産して免責を受けるしか方法が無いのです。そんな事は素人の私ですら分かるのに、法律のプロがなぜ任意整理を選んでいるのか理解に苦しむところです。彼は若い頃から頑張って仕事をしてきて、小さな家を買ったのですが、その家を残したいと申し出たのだと思います。何年も前に私が、行き着くところまで行き着くと打つ手も少なくなるから、行き着く前に言ってくるようにアドバイスしていたにも関わらず、行くところまで行き着いてから言ってきたので、もう打つ手は限られています。私はなるべくならば、今の家に住み続けれるy様に努力はしてみるけれど、基本的には今の家を手放して、今の仕事からも中途半端な止め方をせずに、完全に違う業種に転職をするハラを括るように話しました。この二点の覚悟をして貰わないとどうしようもないのです。彼はなんとかならないのかと言っていますが、私の「何を甘いこと言うとる。お前はもう危篤状態で死に体なんだ。もう一か八かの摘出手術しか手が無いんだ。」と言うと彼は電話口で押し黙ってしまいました。私の言葉がかなりショックだった模様でした。次に出た言葉は、自分でもある程度の覚悟はしていたのだけれど、誰かに背中を押して欲しかった。と言います。結局私が死刑執行人の役を果たしたのですが、これも友情、苦しんでる友人にとどめを刺してあげました。とどめを刺される方も辛いだろうけれど、刺す方も辛いのです。できることなら大親友のトドメなんぞ刺したくは無いのだけれど、お互い両親も他界して、兄弟も縁を切った有る意味天涯孤独です。時間を作って彼と直接出合って、なるべく苦痛の少ない方向でトドメを刺してあげようと思っています。不動産業で沢山の人にトドメを刺してきましたが、もう、これを最期にしたいものです。もうタクシーの運転手をして、毎日しんどいけれど、穏やかに過ごしたい物です。